美容師が2019年を振り返る

どうも、虫明です。

いよいよ2019年も残すところあとわずかになりましたが、何となく超個人的に今年を振り返ってみようかと思います。(公開が遅れて2020年になってしまいました)

美容師としての個人の見解なので、2019年の印象的だったものを。

今年の流行ったもの、それは…

ズバリ、「ブリーチカラー」だと思います

呼び方は色々ありますが、初めにブリーチ(脱色)をしてしっかり髪の毛のトーンを上げてから、2回目に色を乗せていくという工程のものです。

最終的な仕上がりの色は様々ですが、ハイトーンでも、ビビッドな色でも、透明感のある濃い目のグレーでも、確実に表現の幅は広がります。

というのもブリーチは地毛の色素をしっかり抜いてくれるので、特に色の表現の時に壁になる赤味がないのがとてもいいんです。

ただ、これだと良いことづくめですがやはりデメリットもあって、それは「ダメージ」です

ブリーチは強いアルカリ剤でキューティクルを開いて(キューティクルの損傷)メラニン色素の分解(髪を形成するタンパク質の分解、流出)するのでどうしてもダメージが大きいです。

何故?

ただ、特に今年、数年前からこんなにカラーの需要が高まったのかというと、

インスタ映え

これに尽きると思います。

Instagramの様な画像映像ベースや、我々の作品と呼ばれる写真は髪型が実際の見た目以上に地味に映るんです。

そうなると今度はインフルエンサーや、美容師サイドもより映える髪型を求める様になり、色がビビッドなものやコントラストの強いものになっていきます。

それでも
「流石に派手だなぁ。」
とフォロワー目線だと少し派手過ぎて今まではそこ止まりだった訳ですが、日常的にスマホの中で繰り広げられている【映え髪】を見ていると目が慣れてきて、徐々に街中でも普通に見かける様になります。

そこまで来ると後はもう自分がトライするタイミングのみです。

そういうものが生活の中に浸透しきって当たり前になったのが2019年なんじゃないかなと思っています

企業(メーカー)側でもこういう動きが見られ、パンテーンなんかも2019年下半期は【就活ヘアも自由に】と採用側の企業にも協賛を取ってキャンペーンをしていました。(下記参照)

#令和の就活ヘアをもっと自由に PANTENE

と何となくこの文面だと私自身がネガティブに捉えていそうですが、個人的にはとてもいいことだと思っています。(ただ自分のつくる髪型がシンプルなものが多いだけです)

影の立役者

そして、こういう動きにはつくる側、私達サイドでも明らかな影の立役者が登場したもの大きいです。

それは薬剤の進化です

特に2018年後期から2019年にはカラーに関わる様々な薬剤がリリースされました。その中でも大きかったのが

  • ブリーチのダメージを最小限に抑える薬剤
  • ブリーチ一回程度の色の抜けでもしっかり発色するカラー剤

この2点が2019年のカラーブームの縁の下の力持ちだと思っています。

勿論それまでも色々な薬剤がメーカーによって開発されていましたが、いち美容師としてこれは非常に伸びた分野な気がします。

ポケモンで言えばメガシンカ、Z技を廃止してダイマックスを導入した様な。

以下は個人の見解として使用してみて良かったものを挙げます。

OLAPLEX

https://www.instagram.com/p/B4dQIVmh6RV/?utm_source=ig_web_copy_link

元々アメリカで開発され、世界中で使用されるようになった新しい処理剤です。

処理剤とはパーマやカラーなどの施術の前中後に、栄養素を入れて補修したり、カラー剤などの浸透を促す為にキューティクルを開いたり等、補助的な位置付けの薬剤です。

OLAPLEXは従来の栄養補給の処理剤とは違い、ダメージによって出来たケラチン(髪の元となるアミノ酸)の結合の切断を、再結合し本来の強度に戻します

さらに、ダメージの原因になるタンパク変性を抑制する効果もあります。

それにより、パーマやカラーをしやすい土台をしっかりつくってくれるので、ダメージは勿論、パーマのかかりやカラーの色持ちも良くなります。

建物で例えれば木造から鉄筋に強化するイメージです。

特にブリーチには非常に効果が高いです

ブリーチは何回も重ねると、切れ毛や髪の内部がスカスカになっていきますが、そのダメージをかなり抑えてくれるという実感があります。

COLORMUSE

https://www.instagram.com/p/B0w8vFnnCdX/?utm_source=ig_web_copy_link

COLORMUSEは「アジア人の髪にも思い通りの色を」というコンセプトの元、資生堂から発売された塩基性/HC染料のカラークリームです。

塩基性カラーというのは、分かりやすく言うと通常のヘアカラーと違い、内部のメラニンを削ることなく、塗布するだけで色が出るカラー剤です。(髪を明るくする効果はなく、黒髪だと発色が弱いです)

さらに、ビビッドな色も表現が可能です。

今までも塩基性などのビビッドなカラークリーム(マニックパニックなど)はありましたが、COLORMUSEは【アンチレッドメラニン染料】という染料を配合しており、コンセプト通り、アジア人の髪に多い赤味を抑えてくれた上で色をのせていきます

また、クリアだけでなくホワイトなどのモノトーンの色味もあるのでより繊細な色の表現が出来る様になっているのが特徴です。(ホワイトはあんまり使ってない

なので海外製のものよりも、色の微調整と肌の馴染みがいいなというのが実感です。

tintbar

2019年にビューティーエクスペリエンスから発売された新しいヘアカラーです。

tintbarは上記のCOLORMUSEと違い通常のアルカリカラーです。(1剤と2剤があって混ぜることで反応していく、所謂ヘアカラーというもの)

発色のいい染料を多く配合し、より内部に浸透しやすい様に設計されているので、彩度の高い色を表現出来るのが特徴です。

なので、今までアルカリカラーではどうしても高彩度の色が出せなかった部分をしっかり補完してくれいます。

そして、アルカリカラーの利点として、「次のカラーチェンジがしやすい」これに尽きます

ビビッドなヘアカラーをされている方は、割と短めのスパンでカラーチェンジをすることが多いです。

しかし、色を変える時に前回の染料が残っていると、なかなか色が振り切れないのです。

そういう時にこのtintbarだと残った染料のコントロールがしやすいので非常に助かります。

個人的には、シアンなどの原色同士ミックスでは出しにくいビビッドな中間色がいいなと思ってます。

2020年はどうなるか?

とまぁ、今回こんな感じで振り返ってみたわけですが、今後はどうなるかも大事です。

お客さんの一部ではひとしきり色で遊んだ反動で黒髪に戻る動きもあります。

ちなみに髪型で言えば、2019年は一部でウルフカットも流行りました。(ウルフに関しては2018年辺りから美容師サイドから仕掛けてた印象です)

私は昨今のよりもPatti Smithの様な往年のウルフの方が好きですが。(最近のものは襟足の厚みが昔のウルフよりだいぶ厚くなりました)

また、InstagramなどのSNSの発達で居心地の良いクラスタが細分化されているので、流行りや髪型の好みが多様化しました。

なので、2000年以前の様に同じ髪型をみんなが追うといことはないのですが、やはりSNSの影響力は強いです。

そこで思うことは【映え方】が変わってくるんじゃないかなと思います

実際インフルエンサーも投稿の内容が変わってきたという記事もありました。

Instagramに“ありのまま”を見せる投稿が急増する理由

髪型もビビッド、ハイトーンのカラーでアイロンでしっかりものから、もっと力を抜いて適当にスタイリングしたものが好まれる様になるんじゃないかと思ってます

色はシンプルな単色の(根元ちょっと伸びててもいい位)抜けてきた位の色味で、かたちはシンプルなショートとか。(適当でも決まりやすいし)

写真がないのであれですが、機会があれば続きを書こうと思います。

終わりに

2020年はオリンピックもあり、私が働いてるエリア(表参道・国立競技場も近い)で外国の方も増えると思います。

もしかしたらそういう効果で海外の髪型のエッセンスがちょっと入ってくるかもしれませんが、楽しみですね。

また、考察は書こうと思います。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。